その他 2025年10月5日 1分

古いバージョンのGitLabでGitLab Workflowを使う方法

古いバージョンのGitLabでGitLab Workflowを使う方法

はじめに

 GitLab上でチーム開発をするにあたり、GitLab Workflowという便利なVSCode拡張機能があります。GitLabのIssueやMerge Request(以下MR)をVSCode上で確認できるようにする拡張機能なのですが、GitLab自体のバージョンが古いと動かないことがあります。
 今回の記事では、GitLabのバージョンが古くてもGitLab Workflowを使えるようにするためのトラブルシューティングをご紹介します。

前置き:GitLab Workflowを使うメリット

 IssueやMRはGitLabのWeb IDE上でも確認できますが、このWeb IDEが正直あまり使い心地が良くありません。個人的には、以下の点が微妙に感じています。

  • インデントの差が分かりにくい(HTMLが特に読みづらい)
  • 他のファイルを参照したくなった場合に、検索速度が遅すぎる

 GitLab Workflowを導入すると、使い慣れたVSCodeのdiffエディタでコミット内容を確認できるようになり、上記のような不便さがなくなるのでお勧めです。私自身、GitLab Workflowを導入してMRのレビューをしていますが、Web IDEでレビューしていた時と比べて明らかに体験が良いです。

※ApproveやMergeはGitLab上でしか実施できません。あくまでDescriptionやdiffの確認のみVSCode上で可能になります。

GitLabのバージョンとGitLab Workflowについて

 GitLabは、(GitHubと異なり)自社サーバにインストールして利用するケースがあることから、GitLabのバージョンが更新されないまま運用されているケースがあると思います。
 また、GitLab Workflowは、2018年のリリースから現在(2025年10月)に至るまでこまめにアップデートが続けられており、拡張機能側が要求するGitLabのバージョンも年々上がってきています。
 そのため、GitLab WorkflowをVSCodeにインストールしても、GitLabのバージョンが古く拡張機能側で弾かれてしまうことがあります。
 GitLabのバージョンを上げられるのであればよいですが、そうもいかない場合もあると思います。その場合の対処方法が以下になります。

古いバージョンのGitLabとGitLab Workflowを連携する方法

結論:古いバージョンのGitLabには、古いバージョンのGitLab Workflowを使用する。

以下の手順で、インストールから連携まで完了します。

  1. VSCodeにGitLab Workflowをインストールする

  2. GitLabとGitLab Workflowを連携する
     GitLab Workflowのバージョンによって文言に違いはありますが、
    「GitLab上でアクセストークンを発行」→「アクセストークンをVSCode上で登録」
    という大まかな流れは変わりありません。
    以下、一例です。

    1. GitLabのUser Settings > Access Tokensページで、NameExpires atを指定し、Scopesapiread_userを設定します。
    2. Create personal access tokenをクリックし、発行されたアクセストークンをコピーします。
    3. VSCodeの拡張機能タブでGitLab Workflowを開き、Add Accountボタンをクリックします。
    4. GitLabのドメイン入力を求められます。末尾に/が入っていると失敗するので注意してください。
    5. アクセストークンの入力を求められるので、先ほどコピーしたものをペーストします。
  3. エラーが出なければ連携完了です。以下のエラーが出ている場合はGitLabのバージョンが古いので、次の手順に進みます。

    This extension requires GitLab version XX.X.X or later, but you're using YY.Y.Y.
    Source: GitLab Workflow
  4. GitLabのバージョンに応じて、GitLab Workflowのバージョンを下げる
     VSCodeの拡張機能タブからGitLab Workflowを開き、歯車マークをクリック→特定のバージョンをインストール...をクリックします。

     するとインストールできるバージョンの一覧が表示されるので、利用しているGitLabのバージョンをサポートしている拡張機能のバージョンを選択してインストールします。

     GitLab WorkflowのどのバージョンがどのGitLabのバージョンをサポートしているのかについてですが、おそらく一覧でまとまっているものは無いと思います。
     なので、私はそのGitLabと同じころにリリースされたGitLab Workflowのバージョンをインストールしています。GitLab Workflowのバージョンは、割と適当に選んでも大差無いのではないかと思います。(最低限、セキュリティ的な懸念が無いことは見ておくとよいと思います)

    • GitLab Workflowの各バージョンのリリース日は、拡張機能ページの「変更ログ」タブで確認できます。
    • GitLabの各バージョンのリリース日は、公式で一覧になっているものは恐らく無いので、バージョン名で検索する方が速いと思います。
  5. 以上で連携が完了です。VSCodeの拡張機能タブから、IssueやMRを確認できるようになります。

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