古いバージョンのGitLabでGitLab Workflowを使う方法
古いバージョンのGitLabでGitLab Workflowを使う方法
はじめに
GitLab上でチーム開発をするにあたり、GitLab Workflowという便利なVSCode拡張機能があります。GitLabのIssueやMerge Request(以下MR)をVSCode上で確認できるようにする拡張機能なのですが、GitLab自体のバージョンが古いと動かないことがあります。
今回の記事では、GitLabのバージョンが古くてもGitLab Workflowを使えるようにするためのトラブルシューティングをご紹介します。
前置き:GitLab Workflowを使うメリット
IssueやMRはGitLabのWeb IDE上でも確認できますが、このWeb IDEが正直あまり使い心地が良くありません。個人的には、以下の点が微妙に感じています。
- インデントの差が分かりにくい(HTMLが特に読みづらい)
- 他のファイルを参照したくなった場合に、検索速度が遅すぎる
GitLab Workflowを導入すると、使い慣れたVSCodeのdiffエディタでコミット内容を確認できるようになり、上記のような不便さがなくなるのでお勧めです。私自身、GitLab Workflowを導入してMRのレビューをしていますが、Web IDEでレビューしていた時と比べて明らかに体験が良いです。
※ApproveやMergeはGitLab上でしか実施できません。あくまでDescriptionやdiffの確認のみVSCode上で可能になります。
GitLabのバージョンとGitLab Workflowについて
GitLabは、(GitHubと異なり)自社サーバにインストールして利用するケースがあることから、GitLabのバージョンが更新されないまま運用されているケースがあると思います。
また、GitLab Workflowは、2018年のリリースから現在(2025年10月)に至るまでこまめにアップデートが続けられており、拡張機能側が要求するGitLabのバージョンも年々上がってきています。
そのため、GitLab WorkflowをVSCodeにインストールしても、GitLabのバージョンが古く拡張機能側で弾かれてしまうことがあります。
GitLabのバージョンを上げられるのであればよいですが、そうもいかない場合もあると思います。その場合の対処方法が以下になります。
古いバージョンのGitLabとGitLab Workflowを連携する方法
結論:古いバージョンのGitLabには、古いバージョンのGitLab Workflowを使用する。
以下の手順で、インストールから連携まで完了します。
VSCodeにGitLab Workflowをインストールする
GitLabとGitLab Workflowを連携する
GitLab Workflowのバージョンによって文言に違いはありますが、
「GitLab上でアクセストークンを発行」→「アクセストークンをVSCode上で登録」
という大まかな流れは変わりありません。
以下、一例です。- GitLabの
User Settings>Access Tokensページで、NameとExpires atを指定し、Scopesにapiとread_userを設定します。 Create personal access tokenをクリックし、発行されたアクセストークンをコピーします。- VSCodeの拡張機能タブでGitLab Workflowを開き、
Add Accountボタンをクリックします。 - GitLabのドメイン入力を求められます。末尾に
/が入っていると失敗するので注意してください。 - アクセストークンの入力を求められるので、先ほどコピーしたものをペーストします。
- GitLabの
エラーが出なければ連携完了です。以下のエラーが出ている場合はGitLabのバージョンが古いので、次の手順に進みます。
This extension requires GitLab version XX.X.X or later, but you're using YY.Y.Y. Source: GitLab WorkflowGitLabのバージョンに応じて、GitLab Workflowのバージョンを下げる
するとインストールできるバージョンの一覧が表示されるので、利用しているGitLabのバージョンをサポートしている拡張機能のバージョンを選択してインストールします。
VSCodeの拡張機能タブからGitLab Workflowを開き、歯車マークをクリック→特定のバージョンをインストール...をクリックします。
GitLab WorkflowのどのバージョンがどのGitLabのバージョンをサポートしているのかについてですが、おそらく一覧でまとまっているものは無いと思います。
なので、私はそのGitLabと同じころにリリースされたGitLab Workflowのバージョンをインストールしています。GitLab Workflowのバージョンは、割と適当に選んでも大差無いのではないかと思います。(最低限、セキュリティ的な懸念が無いことは見ておくとよいと思います)- GitLab Workflowの各バージョンのリリース日は、拡張機能ページの「変更ログ」タブで確認できます。

- GitLabの各バージョンのリリース日は、公式で一覧になっているものは恐らく無いので、バージョン名で検索する方が速いと思います。
- GitLab Workflowの各バージョンのリリース日は、拡張機能ページの「変更ログ」タブで確認できます。
以上で連携が完了です。VSCodeの拡張機能タブから、IssueやMRを確認できるようになります。